歯周病の進行を
治療と予防で考える
ー 歯周病治療
当院はインフォームドコンセント(治療の説明と同意)を大切にしているクリニックです。患者さまの治療に対するご希望を伺い、適切な検査と診断のもと、一人ひとりの患者さまに合う治療計画をご提案しています。
患者さまの病状に合わせた治療法を「なぜ必要か?」をわかりやすく説明し、御納得の上で、患者さまとご一緒に治療を進めていきたいと考えています。
歯周病は早めの対策が肝心です。気になる症状がある方は、まずは歯周病のチェックにお越しください。
歯ぐきにこんなお悩みはありませんか?
- 口臭を指摘された・自分で気になる
- 朝起きたら口の中がネバネバする
- 歯みがき後に、毛先に血がついたり、すすいだ水に血が混じることがある
- 歯肉が赤く腫れてきた
- 歯肉が下がり、歯が長くなった気がする
- 歯肉を押すと血や膿が出る
- 歯と歯の間に物が詰まりやすい
- 歯が浮いたような気がする
- 歯並びが変わった気がする
- 歯が揺れている気がする
チェックが1~3個の場合
歯周病の可能性があるため、軽度のうちに治療を受けましょう。
チェックが4~5個の場合
中等度以上に歯周病が進行している可能性があります。早めに歯周病の治療を受けましょう。
チェックがない場合
チェックがない場合でも無症状で歯周病が進行することがあるため1年に1回は歯科検診を受けましょう。
日本臨床歯周病学会 より引用
歯周病の特徴
歯周病について
歯周病は初期段階だとほとんど違和感を覚えないこと、また定期的な歯科検診を受ける方はまだまだ少ないことから、むし歯以上にトラブルとなるケースが増えています。
とくに生涯にわたり、歯周病が重症化するか、否かは30~40代の歯周病治療・ケアの内容が重要視されます。
当院では歯周病の治療とともに、重症化を防ぐ歯周病予防に力を入れています。
歯周病と全身疾患のリスク
細菌の感染によって引き起こされる歯周病は、歯を支える骨を溶かし、重症化するとやがて歯が抜け落ちてしまう病気です。自覚症状が少なく進行するため、気づいた時には重症化していることも少なくありません。
また、歯周病は歯周病菌が血管を通じて全身へ回ることで、狭心症や脳梗塞、誤嚥性肺炎などの病気を引き起こす可能性があります。また、糖尿病やメタボリックシンドロームとの相関関係もわかってきています。糖尿病をお持ちの方は特に気をつける必要があります。歯周病と糖尿病は互いに悪影響を与え合う関係にあり。糖尿病の方は歯周病を発症しやすく、また歯周病があると糖尿病の症状が進行しやすくなるといわれています。
女性では、妊娠期の早産や低体重児出産にもつながると言われており、歯周病は歯を失うだけでなく、様々な全身疾患にも関わる病気だということを理解し、治療や予防に取り組みましょう。
歯周病と関連があるとされる全身疾患
- 糖尿病
- 脳梗塞・心筋梗塞
- 早産・低体重児出産
- リウマチ
- 骨粗しょう症
- 腎障害
どのように歯周病は進行するのでしょうか
Step01歯肉炎
文字通り、歯肉にのみ炎症が起こっている状態です。人によってはブラッシングのときに出血することもあります。歯槽骨の吸収は起こっていないので、この段階で来院していただければ治療の負担も最小限で済みます。
Step02軽度歯周炎
歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」と呼ばれる深い溝が形成され、歯垢や歯石が蓄積するようになります。結果的に歯槽骨の吸収(破壊)が始まってしまいます。
Step03中等度歯周炎
歯周ポケットが深くなり、歯の隙間が目立ってくるのが特徴です。歯槽骨の吸収(破壊)が進み、歯根の半分くらいまで骨がなくなるため歯の動揺も強くなります。
Step04重度歯周炎
歯ぐきの腫れが強くなり、痛みを伴うことがあります。また歯槽骨が歯を支えきれなくなり、グラつきが強くなることから食事を取るのも困難な状況です。歯の脱落リスクもあります。
歯周病の基本治療
歯周基本治療とは、歯周病の原因を取り除き、その後細菌の感染が起こりにくいような環境を作り出す、すなわち、歯周病が進みにくい環境を整える処置のことです。 また、その後歯周外科手術(歯周病治療のための歯ぐきの手術)が必要な場合に手術を成功に導くため、リスクを減らす目的のためにも行われます。
ブラッシング指導
間違った歯磨きを続けていると、どんなに頑張っても、磨き残しが増えてしまい、むし歯や歯周病の原因になります。そこで当院では、歯磨き指導を積極的に行うことで患者さまのセルフケアの精度を高めています。当院の歯科衛生士がわかりやすくアドバイスしますので、歯磨きに関するお悩みがあればお気軽にご相談ください。
スケーリング・ルートプレーニング
歯磨きで取れなくなってしまった硬くなった汚れ(歯石)を専用の機械や器具で取り除きます。歯石を取り除くことをスケーリング、歯根の表面に付いた細菌の毒素を取り除いて歯根の表面をなめらかにし、細菌がつきにくくすることをルートプレーニングと呼びます。
歯周外科治療(再生療法)
これ以外にも、歯周病がある程度進行した状態、とくに深い歯周ポケットを形成した時、歯ぐきを開いて、歯石などの感染物質を除去するフラップ手術や歯周組織を再生させる歯周再生療法などの歯周外科治療も対応しています。
Point!
歯ぐき下がりが見られたら・・・
歯周病は歯の周りの骨を失う病気です。
骨吸収の原因は細菌感染の他に噛む力が強すぎる場合も発症します。
歯周病による歯の喪失は50歳代から始まることが多いですが、その予兆となる歯の周りの骨の吸収は早ければ30歳頃から進行することも認めます。骨の吸収が進行する前に治療を始めていることが重要です。
正確な診断の上に適切な治療方法を行うことで、失った歯を回復させることも可能です。
歯周外科治療
(再生療法)
失われた骨を再生する再生療法
歯周病によって歯を支える骨が少なくなると歯がグラつき、やがて抜け落ちてしまいます。再生療法とは、骨を再生させ、歯が抜け落ちてしまうことを防ぐ治療です。
再生療法はいくつかの治療法があり、患者さまの骨の状態によって治療の選択肢が異なります。当院では、正確な診査と診断のもと適切な処置をご提案しています。重度の歯周病でお悩みの方、他院で抜歯が必要と診断を受けた方もご相談ください。
歯周組織再生療法について
GTR法
GTR法は、骨を回復したい部分を「メンブレン」という特殊な膜で覆い、骨が自己再生するのを妨げる組織(歯ぐきなど)の侵入を防ぐ治療法で、数ヶ月かけて骨を再生します。
歯周組織再生療法に使用する薬剤(エムドゲイン・リグロス)
エムドゲインは歯周病によって破壊された骨や組織の再生を誘導する薬剤です。主成分は歯が生えてくる時に必要なタンパク質の一種で、これを患部に塗ることで歯周組織の再生を促します。
リグロスもエムドゲインと同様に歯周組織の再生を誘導する薬剤です。両者の違いは、薬剤に使用されている成長因子の違いで、エムドゲインは豚の胚芽から抽出されたタンパク質を使用しますが、リグロスはヒトの成長因子を用いています。
また、エムドゲインは医療保険の適用外なのに対し、リグロスは医療保険が適用されるため、患者さまの治療費の負担を軽減することができます。

- 治療回数の目安
- 5回
- 治療期間の目安
- 半年~1年
Meritメリット
- 歯の寿命を延ばすことができます
- 歯周病により失われた歯周組織を再生させることで、適切な歯磨きがしやすくなり、プラークや歯石が溜まりにくい状態にすることができます
- 歯周病の進行を抑え、再発のリスクを低減させます
Demeritデメリット
- 自費診療のため、保険の治療に比べると費用がかかります
- 溶けてしまったすべての骨が戻るわけではありません
- 全体的に下がっている骨は再生できません
- 喫煙など生活習慣によっては成功率が下がる恐れがあります
歯周形成外科
歯周形成外科(根面被覆)とは
このようなお悩みはありませんか?
- 加齢によって歯ぐきが下がってきた
- 矯正治療後に歯ぐきが下がった
- 冷たいものがしみる
- 歯ブラシをすると痛い
- 歯が長く見える
日本人を含む東洋人は歯ぐきや骨が薄いため、歯肉退縮を起こしやすいと言われています。
また、歯肉退縮は年齢や歯並びの悪さ、過度のブラッシング、矯正治療や歯周病による影響など、さまざまな原因によって起こります。
歯ぐき下がりにお悩みの方へ
歯周形成外科(根面被覆)とは、下がった歯ぐきを厚みを持って回復させる手術です。歯肉退縮(歯ぐき下がり)に対する審美性の回復、知覚過敏の改善などを目的としています。
具体的には、歯ぐきの下がった部分に切開を加えて、理想的な位置に縫いなおします。同時に口蓋(お口の中の天井部分)から粘膜を移植することにより歯ぐきを厚くします。歯ぐきの下がった歯の見た目を回復して、厚みを持たせることで再発を防ぎます。治療の目的や歯ぐき下がりの程度、歯周病の進行状態によって処置内容は変わります。
歯ぐき下がりでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
歯周病治療の流れ
Flow01歯周病の検査
触診や視診、レントゲンや口腔内写真(お口の状態の写真)、プロービングを行い歯周病の進行具合を検査します。プロービングとは歯と歯ぐきの間の溝に検査器具を差し込み、歯周ポケットの深さを測る検査のことです。一般的に、歯周ポケットの深さが3mm以下であれば健康、または初期の歯周病、歯ぐきの腫れや出血の状態、歯の動揺(グラつき)を確認し、必要に応じてCT撮影を行う場合もあります。
4mm以上であれば中程度の歯周病、6mm以上であれば重度の歯周病の可能性があります。
Flow02治療計画の説明
レントゲンや資料を使いながら、歯周病の検査結果をご説明します。
歯周病の進行度に応じて、様々な治療方法を御提案します。 ご質問や不安な点があれば、遠慮なくご相談ください。
Flow03歯磨き指導
ご自宅で効果的な歯磨きができるように、正しいブラッシング方法をお伝えします。
また、患者さま一人ひとりの歯並びや症状に合わせ、デンタルグッズ(歯ブラシ・デンタルフロス・歯間ブラシ・マウスウォッシュなど)をご提案します。デンタルグッズを適切にご使用いただくことで、歯周病の予防・改善に期待できます。
Flow04歯石・歯垢の除去
お口の中の歯石や歯垢を、専用の器具を使って丁寧に取り除きます。
歯石の付着具合によって、歯石除去が複数回必要になる場合もあります。
Flow05歯周外科治療
歯周ポケットが深い場合や、歯周病の基本治療(歯磨きや生活習慣の改善、歯石の除去)を行っても症状が改善しない場合は歯周外科治療を行います。
歯ぐきの切開が必要になりますが、炎症を起こしている部分を切除し、歯周ポケット内の歯石を確実に除去できるため、歯肉・骨など歯周環境を整えることで、効果的な治療を行うことができます。
Flow06歯周病安定期治療(SPT)
歯周病の再発・重症化を防ぐため、定期的な検診およびメンテナンスをご案内しています。 歯周病予防には毎日のセルフケアに加え、歯科医院での専門的なケアが大切です。
Point!
安定してきたらメインテナンスへ
当院では診査・診断をしっかり行い、診査結果に基づいて治療計画を立てます。基本的な歯周病治療(歯石除去・歯ブラシの改善)が終わったら、再度歯周病のチェックを行い、症状に合わせて次の処置に進みます。なお、歯周病の症状が安定している方や問題が改善した方は、良好な状態を維持するためにメンテナンスに移行します。
歯周病治療の症例
歯周外科治療(再生療法)の症例
– Before –
– After –
症例情報
主訴 | テキストテキスト |
---|---|
診断名 | テキストテキスト |
年齢・性別 | テキストテキストテキスト |
治療期間・回数 | テキストテキストテキスト |
治療方法 | テキストテキストテキストテキストテキスト |
費用 | テキストテキストテキストテキスト |
デメリット・注意点 | テキストテキストテキストテキスト |
備考 | テキストテキストテキストテキスト |
歯周形成外科の症例
– Before –
– After –
症例情報
主訴 | テキストテキスト |
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診断名 | テキストテキスト |
年齢・性別 | テキストテキストテキスト |
治療期間・回数 | テキストテキストテキスト |
治療方法 | テキストテキストテキストテキストテキスト |
費用 | テキストテキストテキストテキスト |
デメリット・注意点 | テキストテキストテキストテキスト |
備考 | テキストテキストテキストテキスト |
料金について
-
歯周再生療法
¥132,000~330,000(1歯)
- エムドゲイン使用時の費用
-
オペ代
¥88,000
- 症状により、複数の治療を合わせる可能性あり、詳しくはスタッフまでお尋ねください
-
骨移植
¥44,000~(箇所により変動)
- 症状により、複数の治療を合わせる可能性あり、詳しくはスタッフまでお尋ねください
-
エムドゲイン
¥44,000~(箇所により変動)
- 症状により、複数の治療を合わせる可能性あり、詳しくはスタッフまでお尋ねください
(税込)